手ぬぐいの生地は一般的には「文」(ぶん)を使います。
この生地の幅は約34センチで綿糸の糸番手で言うと20番手(ばんて)単糸を使っています。
これは糸の太さを表す単位で、この数字が大きいほど糸の太さが細くなります。この数字が大きいほど上質の綿糸となり、糸の単価も高くなります。
この20単糸ですがどんな糸かというと よく使われるのが「タオル」普通のタオルは大概はこの20番手の綿の糸を使用します。
よく目にするタオルはほとんどがこの20番手の糸を使ったものが多いのです。吸水性や手触りを兼ね備えたちょうどいい綿糸の太さがこの辺りということでしょうか・・・。
この糸を使ったものが「文」です。
昔からある手ぬぐいはほとんどがこの「文」を使用しています。ざっくりとした感じでそれでいて何度も洗濯して使っているとしっとりと馴染んできます。適度なコシと滑らかさがある感じです。
もう一つ使われる生地に「岡」(おか)があります。
この生地は、幅35センチで糸番手で言うと30番手。「文」より糸は細くなってますのでその分生地がなめらかな感じで仕上がっています。
この生地は、昔の人は「浴衣生地」って言って注文してたような生地ですのですので 「文」より生地目は積んだ感じです。
この様な特徴ですので「文」より細かいデザインや細い線を表現するにはこちらの「岡」のほうが綺麗に仕上がります。
「文」では刺さりがちになるデザインでも「岡」の方が綺麗に表現できるようです。
あとは、「特文」「特岡」があります。
それぞれの生地の特別に良い生地という意味で「特文」「特岡」です。まず「特文」ですが文と同じ20番手の糸を使います。
しかし生地をしっかり織るように目を積んで作成します。これによって20番手の綿糸のしっかりとしたモチ感が出ます。30番手の岡よりズシッとした感じに仕上がっています。
生地幅も36センチとなりますので 今回弊社で作成した「手ぬぐいマフラー」http://kanno.thebase.in/ も、この「特文」を使用しています。
糸は「岡」より太いので染めるときには「文」生地同様の注意が必要となります。
「特岡」は30番手の糸をしっかりと織った生地となります。「特文」と同じように生地目は積んています。
これは好みですが 仕上がりはボテッとした感じとなり、手ぬぐいとして使用するには上質すぎる感じがします。
これ以外にも生地の種類はたくさんありますが、手ぬぐいとして使用するには この4種類が多く使われます。
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