オリジナル手ぬぐい制作 神野織物「和」日記

神野織物代表 神野哲郎のオリジナル手ぬぐいについて綴るブログ

郡上おどり


神野哲郎
オリジナルタオル オリジナル手ぬぐいの神野織物CEO

from 神野哲郎
吹田の事務所 3Fから

 

 

季節外れの話題で恐縮ですが(笑)、盆踊りのお話を。

 

 

岐阜県に郡上市というところで毎年行われいる「郡上踊り」というイベントがあります。
この郡上踊り、聞いてびっくりですが 普通の盆踊りと同じスタイルなのですが、なんと4日間徹夜で踊り続けるそうなんです。

 

 

その徹夜踊りの参加者は25万人ということなので、かなり大きなお祭りになっているわけなんですけど、この郡上踊りの中で、すごく忙しいお店があるということを先日知りました。

 

 

どんなお店だと思いますか?

 

 

実は「下駄屋」さんなんです。
4日間踊り続けますから、下駄の鼻緒が切れたり、下駄が痛んだりするわけですよね。
下駄屋さんは、その修理に大忙しなんだそうです。(笑)

 

 

そりゃそうですよね~ なんといっても25万人です。

 

 

どれくらいの人が下駄をはいているかはわかりませんが、写真や映像を見る限り、かなりの人が浴衣に下駄ばきという恰好なので、相当いるんじゃないかな?と、思います。

 

 
1割としても2万5千人いますからね。
その人たちが4日も踊り続けるのだから、当然メンテナンスも増えると思います。

 

 

なんかこれを書いてて、F1のピット作業をイメージしてしまいました(笑)

 

 

それにしても、自分たちが住んでいる街で下駄屋さんって見かけます?

 

 

昔はちょくちょく有ったんでしょうが、今見かけることはまずないですね。
それどころか、下駄をはいている人すら見かけません。
逆に今下駄ばきで歩いていたら「ウルサイ」とか言われちゃうかもしれませんね。

 

 

郡上の場合、踊りというイベントがあるから下駄屋さんのニーズも高いし活躍の場もあります。
多分「下駄って治せるんだー」と思った若い人もいるだろうし、たまたま踊りに来ていて「下駄、いいなあ」と思って買っていく人もいると思います。

 

 

こういう、職人さんがイキイキとしている街っていいですよね。
「壊れたから新しいのを買う」ではなく、職人さんと相談しながら、自分の下駄を治してまた使えるようにしていく。

 

 

昔は当たり前だった「コミュニケーションを取りながら商売をする」というのが段々無くなってきているのは、ちょっと残念だと思います。

 

 

本当に良い物というのは、作り手がきちんと説明をすることでわかることでもあるし、それを修理して使うという考え方は、物を大切にする心と同時に作り手に対する敬意でもあると思うんですよね。

 

 

下駄もそうですが、私たちが扱っている手ぬぐいや風呂敷も同じ。
作り手として、きちんと説明をして愛情を持って使っていただけるよう、しっかりとお伝えしていきたいなと思います。

 

 

PS 下駄の話を書いていて気が付きましたが、昔は鼻緒が切れた時に 応急処置としてこの手ぬぐいを割いて鼻緒の代わりにしたようです。昔の人は手ぬぐいもいろんな形で活用していたようです。この使い方をどんどん広げていきたいと思っています。
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