from 神野哲郎
先日落語を生で見る機会に恵まれました。
といっても寄席を身に行ったのではなく、ちょっとした集まりでセミプロの方をお呼びして一席やっていただいたのです。
セミプロといっても年間100回以上を何十年もされている方なので もうプロといってもいいレベルです。
かなり至近距離で見させてもらったんですが、まず思ったことは
「着物の着こなしがかっこええなあ~」ってこと。
ほんと落語家のみなさんって、着こなしいいですよね。
特に私は襟元のピン!とした感じがええなあ~って思います。
着物自体も落語家の方の着物は柄が入っていないことがほとんどなので色をうまく着こなしているっていう感じがしました。
あ、肝心の落語の感想ですが・・・
やっぱり 落語はすごいです(笑)
何がっていうと、言葉だけであれだけイメージを膨らませることが出来る技術はほんますごいの一言だと思います。
今どきのお笑いになれている人だと「落語おもろくない」って勘違いしている人もいるかもしれないけど、笑えます。ホンマに面白いのです。
吉本の花月には何度か言ったことが有りますが、ここまで面白くなかったような・・・
表面的には面白いのですが なんか奥が深くないというか、その時だけッて感じがします。
しかし落語は、やっぱりしっかりとした技術の裏付けなんでしょうか、なんかドンドン引き寄せられる感じで眠気なんて吹っ飛んでしまします。
あと、小道具の存在は大きいと思います。
扇子と手ぬぐい。この2つが本当に他のものに見えます。
お箸やキセル、筆、紙に早変わり。
あと驚いたのは、手ぬぐいがトックリになってました。
単純に見ている分には扇子と手ぬぐいですが、それをそういう風にイメージさせる体の使い方と話の技術はほんとすごいです。
私はやっぱり手ぬぐいにすごく意識がいきました。
自分がかかわっているものが、こうしてイキイキと活かされている姿にとっても嬉しかったです。
神野織物でも桂文治師匠や沢山の落語家や大学の落研のオリジナル手ぬぐいを作ってくださったことがありますので、どうしても落語に対しては思い入れがあります。
先日ラジオで噺家さんが言われてましたが、ご祝儀をいただいたお返しに自分の名前の入った手ぬぐいをお配りしているとか。
これはファンにとっては粋なプレゼントだと思います。
落語家だけでなく、商売をされている方でお得意様にちょっとプレゼントをとお考えの方にもオリジナルの手ぬぐいは印象に残りますし、
手元に残しておいてもらいやすのでオススメです。
※奇しくもこの記事を作っているときに人間国宝桂米朝師匠の訃報を聞きました。
謹んでお悔やみを申し上げたいと思います。