「神野さん、ちょっと聞いてくださいよ。すごく感動したんです!」
友人のKさんからこんな電話をいただきました。
聞くところによると、Kさんが先日眼鏡を作り直したときの話なんだそうです。
Kさんには行きつけの眼鏡屋さんがあり、もうかれこれ10年くらいそのお店から
何本も眼鏡を買っているとのことです。
「なぜそのお店?」と聞いてみたところ、オリジナルデザインのフレームが多く、
値段もリーズナブルなところと言うことでした。
なんだかウチの会社みたいやなあとちょっと嬉しくなったのですが(笑)
更にポイントとして「店長の人柄とセンス」だと付け加えていました。
Kさんが眼鏡を買うとき、まず自分でフレームを選ぶのですが最終的には店長の
センスにお任せするのだそうです。
すると「自分では絶対に選ばない」というものをチョイスされるのですが、試しに
かけてみるとこれが結構イイ!という結果になるんだそうです。
今回も店長から「これどう?」とすすめられたフレームがあったそうなのですが、
いわゆる昭和初期のころのようなまん丸のレトロ調のフレームだったそうです。
Kさん「さすがにこれはないやろー」と突っ込んだそうなのですが、すかさず店長が
「これ、職人のハンドメイドなんだよねー」
「これね、「あ、絶対にKさんのためのメガネだ!」と思って仕入れたの」
と言われてKさんも「あ、そうなんだ」と思いかけなおしてみたら
「これ意外にええやん」と思い、購入したそうなんです。
そしてその新しい眼鏡は周囲からもことの他好評で、Kさんも大満足だとか。
プロの仕事はやはりお客様のピンポイントのニーズに応えること。
そのためにはしっかりとコミュニケーションをとって、お客様のことを考え
しっかりとご提案することだと思います。
神野織物もいただいたご相談に対して、「このお客様には顔料プリントよりも
染料プリントの方がいいなあ」と思う場合は、そういうご提案をさせていただく
ことがあります。
お客様の注文を言われた通りにこなすのではなく、ちゃんとプロとしての自覚を
持って「最善の選択をご提案する」という姿勢こそプロとして求められていると
私は感じています。
神野織物のその眼鏡屋さんのように、感動を生み、そして誰かにその話をしたく
なるような会社にしていきたいと思います。