こんにちは! 神野です。
今回は、「プリント方法による価格の違い」を説明します。
タオルにプリントする方法なんか同じだと思ってませんか?
このプリント方法ひとつで、出来上がりの品質と納期に影響があるのです。
それでは、じっくり説明します。
前回、タオルの原産国の違いによる「生地の違い」について説明しました。
価格は、外国製>日本製。
オリジナルタオルの品質を下げて、お客さんに残念がられるのが一番の問題で、我々も価格だけが決定要因でない場合には日本製のタオルをおすすめします。品質を求めるなら国産生地でプリントをする事をおすすめしています。
プリントをする時の生地は、シャーリングという生地を使います。
別名「プリント生地」とも言いますが、タオルの表面のループ状の部分をカットして表面を滑らかに揃えます。これによってプリントのインクが均一に、ムラ無くタオルに付きますので綺麗にプリントできるというものです。
http://www.e-kanno.com/commonquestion.html#faq17
注)価格重視でシャーリングをせずにプリントすることもありますが、パイル部分にインクが残って硬くなるのと、一回洗うとパイルの向きにバラつきが出て、柄が見えなくなってしまいます。
神野織物ではプリントをする場合、綺麗にプリントできるシャーリングの生地を使います。
オリジナルタオルのプリント方法は顔料プリントと染料プリント、大きく分けてこの2種類を押さえておくと間違いありません。
http://www.e-kanno.com/towelprint.html#ganryo
これは、簡単に言うとタオルの上にインクを塗りつけるようなプリントです。
インクをタオル生地にプリントした後、乾燥の工程を通してでき上がります。
染料プリントに比べると工程も少なく納期も短縮できる方法となりますので、プリント工賃も当然安く出来ます。
いいとこばかりな感じですが…
しかし、弱点もあります。
顔料は生地の上に乗せるだけのプリント方法ですので仕上がりが若干硬くなります。
特に、濃い色では色落ちの心配もあって、この色落ちを防ぐ溶剤をたくさん入れてプリントしますので、ざらついた感じが強くなります。その中でも、特に黒や紺色などの濃い色では染料プリントをお勧めしています。
もう一つ、色落ちの心配は顔料プリントのほうにあります。
タオルの表面にプリントして定着させるためにに熱を加えて安定させますが、それでも染料プリントと比べると色にもよりますが定着が弱いです。
http://www.e-kanno.com/towelprint.html#senryo
簡単に言うとインクを生地に染み込ませてプリントする方法です。
顔料プリントに比べると、プリントした後にタオルにインクを染みこませる「蒸し」という工程が入るのと、その後に余分なインクを洗い落とす工程+「乾燥」の工程もあるので余分な時間がかかります。工程が増える分価格が高くなり時間もかかります。
顔料プリントと比べると出来上がってきて初めて色のブレも発覚するのでサンプルは必ず製作したほうがいいです。
染料プリントは厄介で面倒な感じがしますが、出来上がりは顔料プリントとは明らかに違う手触り・・綿本来の柔らかい手触り…で仕上がってきます。最後に余分なインクを洗い流す工程がある分、顔料に比べ、色落ちも少なくなります。
良いものを使って欲しいアーティストがコンサートで売っているようなタオルは、この染料プリントが多いのも当然ですね。
プリント工場はどこも一緒って思ってませんか?
とはいってもプリント工場はどこでも同じように見えます。
あまり大きな声では言えませんが 工場にも上手い・下手があります。
顔料プリントでさえ、でき上がりの差に歴然としますが、染料プリント工場では上手い下手が明らかに出ます。
神野織物では、オリジナルタオルを何十年作っていますので、このあたりの工場の選別はできています。
もし、時間の掛かるこの面倒な工場選びをしたくないならこちらから問い合わせ頂くかフリーダイヤルまでお電話ください。
次回は「納期に関して」です。
あなたは、工場に直接オリジナルタオルを注文したのに納期通りに出来上がってこなくて…とか
思っていた品質にならなかった…という経験ないですか?
このような問題はなぜ起こるのか この対処法をお伝えします。